印刷物の分納指示書の作り方!Excelでの数量管理・梱包・発送指定

複数の店舗・学校・営業所へ印刷物を送るとき、Excelに宛先と部数を並べただけでは、出荷直前に確認が増えることがあります。配送先ごとに数量が違う案件や、パレット・チャーター便を使う大ロット案件では、「どこへ何部送るか」に加えて、配送方法と荷受け条件まで共有することが大切です。
この記事では、印刷物の分納指示書に必要な項目、Excelで複数品種を管理する方法、梱包・ラベルの指定、追加費用につながった実例をもとに、発注前から出荷までの確認手順を解説します。
先に結論:分納指示書は「宛先表」ではなく「配送条件表」
郵便番号・住所・宛名・品種別数量に加え、配送方法、搬入可能な車両、フォークリフト、パレット受け、手降ろし、階数・搬入口まで確認します。代理店を通す案件では、実際の荷受け担当者にも同じ条件が伝わっているか確かめましょう。
宛先と数量だけでは足りない!
分納とは、完成した印刷物を複数の納品先へ分けて届けることです。送り状を作るには荷主と配送先の情報が必要ですが、実際の手配ではそれだけでは足りません。
同じ100箱でも、宅配便で各店舗へ送る場合と、大型トラック1台でパレット納品する場合では、梱包、車両、荷降ろし、運賃が変わります。納品先が大型車で進入できない、フォークリフトがない、上階への搬入が必要といった条件は、印刷物が完成してから分かると配送方法を組み直すことがあります。
| 情報の種類 | 主な内容 | 不足すると起こりやすいこと |
|---|---|---|
| 送り状情報 | 荷主、郵便番号、住所、宛名、電話番号 | 送り状を作れない、確認が往復する |
| 数量情報 | 品種別部数、予備、同梱内容 | 店舗別の数量違い、同梱漏れ |
| 配送情報 | 個口便、路線便、チャーター、パレット | 運賃や車両手配の見直し |
| 荷受け情報 | 車両制限、搬入口、リフト、手降ろし、階数 | 搬入不能、持ち戻り、追加作業 |
仕分け・梱包・全国発送の全体像は、印刷物の仕分け・梱包・全国発送の対応内容で紹介しています。本記事はその中でも、発注者が作る分納指示書と荷受け条件に絞っています。

印刷物の分納指示書に必要な項目
プリント名人で使用している宛先情報の書式には、送り状記載案件名、荷主様名、顧客NO、宛名、郵便番号、住所1・住所2、印刷物の部数、荷主情報・追記分の欄があります。住所欄の「基本22文字前後」はこの書式上の入力目安であり、すべての配送サービスに共通する文字数制限ではありません。
実務では、案件に応じて電話番号、送り先担当者、配送方法、荷受け条件なども加えます。次の表をひな型として、不要な列を削るより、まず必要な情報を担当営業と整理すると確実です。
| 項目 | 記入内容 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 案件名・顧客NO | 送り状に記載する案件名、管理番号 | どの印刷物か荷受け先で判別できる名称にする |
| 荷主情報 | 会社名、住所、電話番号、追記 | 配送先情報と混同しない |
| 配送先 | 郵便番号、住所1・住所2、会社・施設名 | 建物名、棟、階数、搬入口まで記載する |
| 宛名・担当者 | 部署、氏名、荷受け担当者 | 担当者不在時の受取先も必要に応じて確認する |
| 電話番号 | 当日連絡のつく番号 | 代表番号だけで搬入口へつながるか確認する |
| 品種別数量 | 冊子A、チラシBなどを列分け | 各列合計と発注総数を照合する |
| 配送方法 | 個口便、路線便、チャーター、パレット等 | 希望ではなく運送会社へ確認した条件でそろえる |
| 梱包・表示 | 包数、同梱物、クラフト包装、箱ラベル | 荷受け・保管時に必要な情報を明記する |
| 荷受け条件 | 車両制限、進入経路、停車場所、リフト、手降ろし | 実際の荷受け担当者に確認する |
| 納品条件 | 希望日、受入時間、休業日、連絡事項 | 必着希望と配送上の保証可否を分けて確認する |
Excelで品種別数量を管理する方法
複数種類を同梱する案件では、1行を1配送先、1列を1品種にすると、先別数量と総数を確認しやすくなります。案件によってチラシ、冊子、ポスター、申込書などの列を追加してください。
| No. | 宛名・担当 | 住所 | 冊子A | チラシB | 配送方法 | 荷受け・梱包条件 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 001 | A店/物流担当 | 架空住所1-1 | 600 | 1,200 | 個口便 | 1階受付/品種別クラフト包装 |
| 002 | B支店/荷受担当 | 架空住所2-2 | 1,500 | 3,000 | パレット | 4t車まで/リフト使用可/箱ラベル指定 |
| 003 | C会場/運営担当 | 架空住所3-3 | 300 | 600 | チャーター相談 | 搬入時間指定/手降ろし要否を確認中 |
Excelには各品種の合計行を置き、発注部数と一致するか確認します。列名は「商品1」「商品2」ではなく、荷受け側でも判別できる印刷物名にすると、仕分け・梱包・保管まで迷いにくくなります。
指示が不明な場合は確認の往復が増えるため、納品先数、品種、梱包単位、配送方法を担当営業と初めに簡単に打ち合わせすることがあります。見積もり段階の情報整理は、印刷見積もりに必要な情報と相談方法も参考にしてください。

共有不足で持ち戻り・追加配送になった実例
プリント名人の実例
大型トラックのチャーター便、パレット配送、フォークリフト必須という条件を記載して確認していた案件がありました。しかし、代理店から実際の納品先へ条件が十分に共有されておらず、現地で大型車が進入できないことが判明しました。
荷物はいったん自社へ持ち戻り、改めて複数回に分けて配送することになりました。さらに、荷受け先にフォークリフトがなく手降ろし対応となり、当初のチャーター便に加え、再配送と荷降ろしに関する追加費用が発生しました。
顧客名、所在地、金額、車両寸法は非公開です。案件ごとに条件と費用は異なります。
問題は誰か一人の確認不足ではなく、発注担当者・代理店・印刷会社・運送会社・実際の荷受け担当者が、同じ条件を見ていなかったことです。「以前は大きな車が入れた」という情報だけでなく、現在の進入経路、停車場所、工事やイベントによる規制も確認します。
注意:パレット便は、フォークリフト等で荷下ろしできる場所を前提とするサービスがあります。たとえばセイノースーパーエクスプレスのJITパレットチャーター便も、原則として荷下ろし作業が可能な場所に限る旨を案内しています。実際の条件は利用する運送会社へ事前確認してください。

出荷前に確認したい10項目
「パレット積みだが手降ろしを手伝いたい」「個口便で上階まで運んでほしい」といった要望は、手配・作業・費用に影響します。手伝えば必ず安くなる、個口便なら必ず上階まで届くとは限りません。運送会社が対応できる条件と見積条件をそろえることが重要です。
プリント名人で対応できる仕分け・梱包・表示
プリント名人では、印刷から製本、検品、仕分け、梱包、全国発送まで一つの窓口で工程を調整します。分納案件では、次のような指定にも対応できます。
指示確定の時期は一律ではありません。配送先数、梱包内容、部数、希望納期に応じて、担当営業と事前にご確認ください。冊子の製造から配送までの考え方は、冊子印刷の納期を決める7つの確認項目も参考になります。
納期の注意:最短日程の相談には対応しますが、台風・地震・連休前の物量増加・周辺の大型イベントなどで配送が遅れる可能性があります。必着日がある案件は、製造から配送まで余裕を持った進行をご相談ください。
よくある質問
Q.自社で使っているExcelでも依頼できますか?
はい。案件に応じて列を調整したExcelでも確認できます。荷主、宛先、品種別数量、配送方法、荷受け条件が分かるように整理してください。不足項目がある場合は、担当営業から確認します。
Q.分納指示書はいつまでに確定すればよいですか?
配送先数、梱包内容、配送方法、納期で異なります。印刷物が完成してから条件を変えると、梱包や車両の再手配が必要になる場合があります。見積もり段階から共有し、確定時期を案件ごとに確認してください。
Q.フォークリフトがなくてもパレット配送できますか?
荷物量、車両、運送会社、手降ろしの可否によって判断が変わります。フォークリフトがない場合は必ず事前にお知らせください。別の配送方法や追加作業・費用を含めて確認します。
Q.個口便なら上階まで運んでもらえますか?
配送サービス、荷物の大きさ・重量、建物条件によって異なります。階数、エレベーター、搬入口、希望する搬入場所を共有し、対応可否を事前に確認してください。
Q.複数品種を配送先ごとに違う組み合わせで同梱できますか?
対応可能です。品種ごとの列を設け、各配送先の数量と梱包単位を記載してください。必要に応じてクラフト包装で分け、箱ラベルも指定できます。
まとめ|配送方法と荷受け条件まで分納指示書で共有する
印刷物の分納指示書は、宛先・数量に加えて、配送方法、梱包、車両、荷下ろし、搬入場所まで整理することが重要です。特に代理店を通す案件では、実際の納品先と同じ条件を共有し、運送会社へ確認した内容をExcelへ反映しましょう。
配送先数や梱包条件が未確定でも、分かる範囲のExcelがあれば進め方を整理できます。
