年末のあいさつ品や販促物として、壁掛けカレンダーをまとまった部数で制作したい。その際に候補となるのが、上部を紙製の部材で綴じるタンザックカレンダー印刷です。
金具を使わない仕様を選びやすい一方で、一般的な冊子やポスターとはデータの作り方が異なります。サイズと枚数だけで見積もると、上部の絵柄が隠れる、ミシン目付近で文字が切れる、包装・納品条件が後から追加になる、といった行き違いが起こりかねません。
先に結論!見積もり前にそろえたい情報
仕上がりサイズ、7枚/13枚などの枚数構成、用紙、印刷色、タンザック部分とミシン目の仕様、包装、納品先、希望納期をそろえます。大量印刷では、カレンダー本体だけでなく「何部ずつ、どこへ、どの荷姿で届けるか」まで決めることが重要です。
1.タンザックカレンダーとは!
タンザックカレンダーは、カレンダーの上部をホットメルトと呼ばれる接着剤と短冊状の厚紙でまとめ、ページの境目にミシン目を設ける壁掛けカレンダーです。上部に吊り下げ用の穴を開け、使用する月が終わったらミシン目から切り取ります。
金属製の綴じ具を使わず、綴じ部分まで紙を主体とした仕様にしやすいことが特徴です。ただし、使用する接着剤・包装資材や地域の回収ルールによって処分方法は異なるため、「すべての条件でそのまま古紙回収できる」とは一律に断定できません。環境配慮を訴求する場合は、採用する材料と表示内容を印刷会社へ確認しましょう。

2.壁掛けカレンダーの綴じ方を比較!
| 仕様 | 特徴 | 向いている用途 | 確認点 |
|---|---|---|---|
| タンザック | 上部を厚紙と接着剤で綴じ、ミシン目から切り取る | 企業配布、店舗・施設用、環境配慮を意識した販促 | 上部の隠れ範囲、ミシン目、穴位置 |
| 金具綴じ | 上部を金属部材で固定する一般的な壁掛け仕様 | 幅広い壁掛けカレンダー | 廃棄時の分別、金具周辺のデザイン |
| リング | ページをめくって使用しやすい | 写真・作品を残したい仕様、卓上型 | リング素材、穴位置、めくりやすさ |
| ポスター型 | 1枚に年間カレンダーをまとめる | 配布しやすさ、一覧性を優先する用途 | 折り・巻き・筒などの納品形態 |
どれが優れているかではなく、配布先での使い方、デザイン、分別のしやすさ、予算、納品形態によって適した仕様が変わります。
3.大量印刷の発注前に確認したい7項目!

① 仕上がりサイズと向き
A3・A2・B4・B3などがよく見られますが、印刷会社によって対応範囲は異なります。掲示場所だけでなく、配布・保管時の箱サイズや重量も考えて決めます。変形サイズを希望する場合は、既製規格と同じ工程で対応できるとは限らないため早めの相談が必要です。
② 7枚綴り・13枚綴りなどの枚数構成
13枚綴りは表紙と各月を1枚ずつ見せやすく、7枚綴りは両面を使って枚数と厚みを抑えやすい構成です。前後月表示、年間カレンダー、六曜、企業情報など、必要な情報量から決めます。
③ 用紙と印刷色
写真の発色を重視するなら塗工紙、書き込みやすさを重視するなら上質系の用紙などが候補になります。紙厚が変われば束の厚みや吊り下げ時の重さにも影響します。用紙の基本はコート紙・マットコート紙・上質紙の違いも参考にしてください。
④ タンザック、ミシン目、吊り穴
厚紙で覆う範囲、ミシン目位置、吊り穴の大きさや位置は、完成寸法とデータ作成に直結します。印刷会社のテンプレートを先に受け取り、加工線を基準にデザインするのが安全です。
⑤ 校正方法
写真や企業カラーを重視する場合は、簡易校正や本紙・本機校正の要否を決めます。画面表示だけでは実際の紙色や印刷条件を完全には確認できません。大量印刷ほど、量産前に判断基準を共有しておく効果が大きくなります。
⑥ 包装・箱入数・ラベル
個別包装の有無、何部ずつ箱へ入れるか、箱ラベルに表示する商品名・数量・納品先を決めます。配布拠点が多い案件では、カレンダーの製造費だけでなく、包装・仕分け・運賃まで含めて見積条件をそろえます。
⑦ 納品先と希望納期
一括納品か、支店・店舗・学校などへの分納かで作業量と配送費が変わります。年末はカレンダー案件と物流が集中しやすいため、注意:固定の日数を前提にせず、部数・包装・納品先数を示して工程を確認してください。
4.データ作成は「上部の隠れる範囲」に注意!
タンザック製本では、上部の一部が厚紙で覆われ、その近くにミシン目が入ります。公開されているデータ作成ガイドでは、天側から約25mmが覆われる例もありますが、これはすべての印刷会社・サイズに共通する固定値ではありません。
入稿前の注意
- 社名・ロゴ・年月表示を加工範囲へ近づけすぎない
- ミシン目をまたぐ重要な文字や罫線を避ける
- 吊り穴の位置へ写真の顔や重要部分を置かない
- 塗り足しと加工用の余白をテンプレートで確認する
- 表紙を含むページ順、表裏、天地を確認する
仕様例は印刷会社のタンザックカレンダーデータ作成ガイドでも確認できます。実際の入稿は、依頼先から支給された最新テンプレートを優先してください。
5.大量印刷では梱包・分納まで一緒に設計!

部数が増えるほど、印刷単価だけでは総費用を判断しにくくなります。用紙・枚数・色数・加工に加え、個別包装、箱入数、ラベル、パレットや個口便、納品先ごとの数量が費用と日程へ影響するためです。
例えば、本社へまとめて納品して社内で再仕分けする方法と、印刷会社で支店別に仕分けて直接発送する方法では、見積書に含まれる作業が異なります。比較するときは最終的な社内作業まで含めて考えましょう。配送指示のまとめ方は印刷物の分納指示書と品種別数量管理で詳しく解説しています。
プリント名人では、中〜大ロットの印刷物について、仕様の整理から検品、納品先別の仕分け、指定梱包、全国発送までご相談いただけます。複数拠点への納品がある場合は、印刷物の仕分け・梱包・全国発送もご覧ください。
よくある質問
Q.タンザックカレンダーは金具を使いませんか?
一般的なタンザック製本は上部を短冊状の厚紙と接着剤で綴じるため、金属製の綴じ具を使わない仕様です。材料構成は発注先へ確認してください。
Q.7枚綴りと13枚綴りはどちらがよいですか?
写真や各月の情報を大きく見せたい場合は13枚、厚みや費用を抑えたい場合は7枚が候補です。両面印刷や表紙構成を含めて比較します。
Q.既存デザインをそのまま流用できますか?
年月・曜日だけでなく、祝日、六曜、前後月、加工範囲も確認が必要です。前年データを流用する場合も、2027年の暦情報とテンプレートを基準に再確認してください。
Q.何部から大量印刷向きですか?
サイズ・枚数・用紙・加工・印刷方式で適した部数は変わるため、一律の境界はありません。希望部数と用途を伝え、複数仕様で比較見積もりを取る方法が確実です。
Q.複数の支店へ直接発送できますか?
納品先ごとの数量、住所、荷受け条件、希望日を一覧化すれば相談しやすくなります。対応範囲と運賃は納品先数・荷姿によって異なるため事前確認が必要です。
まとめ
タンザックカレンダー印刷では、製本方法だけでなく、上部の加工範囲・枚数構成・用紙・校正・包装・分納条件まで同時に決めることが大切です。特に大ロットでは、配布直前になって仕分けや箱ラベルを追加しないよう、見積もり段階で物流条件まで共有しましょう。
仕様が固まっていない場合は、用途・部数・配布先・希望時期を伝えれば、比較しやすい形へ整理できます。見積もり前の情報整理には印刷見積もりに必要な情報と相談方法もご活用ください。
2027年版カレンダーの大量印刷をご相談ください
サイズ・用紙・枚数・加工が未定でも、部数と用途から仕様を整理します。仕分け、指定梱包、複数拠点への発送もあわせてご相談いただけます。

